平成30年7月号

介護保険制度をとりまく最近の動向

介護保険制度が平成12年4月に発足して18年が経過しましたが、発足当時と比べて65歳以上の高齢者が約1.6倍に増加してきています。

 このように介護保険制度が高齢者の介護には無くてはならない制度として定着してきています。従って当然に介護給付費(介護保険支援経費)と40歳以上の国民が負担している介護保険料も増加の傾向にあり、3年ごとに行っている制度の見直しにおいても、社会保障費の均衡を保つよう料金設定が図られています。

 特に介護保険料は平成12年の全国平均が2,911円であったものが、現在では平均5,514円と約1.9倍に増額されており、今後さらに1,200円増額する必要に迫られています。

 今後の介護保険制度をとりまく状況としては、65歳以上の高齢者が7年後には3,657万人になり、日本の全人口に占める割合も30%になると予測されていることから、厚生労働省としては介護保険のシステムを維持していくために、地域包括ケアシステムの構築によって、次のような方針で進めていくことを考えています。

① 団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重要な要介護状態 となっても住み慣れた地域で、自分らしい人生の最後まで続けることができるよう医療、介護、予防、住まい、生活支援が包括的に確保される体制 (地域包括ケアシステム)の構築を実現する

② 今後、認知症高齢者の増加が見込まれることから、認知症高齢者の地域での生活を支えるためにも、地域包括ケアシステムの構築が必要とされる

③ 人口が横ばいで75歳以上の人口が急増する大都市と、75歳以上の人口の増加が緩やかだが人口は減少する町村部など、高齢化の進展状況には大きな地域差が出てくる

④ 地域包括ケアシステムは、保険者である市町村や都道府県が、地域の自主性や主体性に基づき、地域の特性に応じて作り上げていくことが必要である

制度の見直しの中で、今後増加が見込まれる要介護者の慢性期の医療や、介護の必要度に対応するため、日常的な医学的管理が必要な介護者に対しても、看取りやターミナルケア等の機能と生活機能を兼ね備えた新たな介護保険施設(仮称・介護医療院)を増設していく方針を出しています。

 これからの介護保険制度は、医療保険との連動性を高めるため次の点に重心を移していくよう考えています。

① 認知症高齢者を含む要介護重度者の具体的介護

② 看取りを主体とした終末ケア

③ 心身の機能回復のための訓練

その中で利用者には費用負担をより多く求めていく方針を出しています。これによって介護保険制度からこぼれ落ちる人が増えてきます。そうした人々への支援として地域における公益的な取組みを制度化する施策として、地域の住民や福祉施設が協力し合って、生活支援を行うための包括ケアシステムが考えられています。

若年性認知症に対する地域支援について

認知症と言われている方は東京都全体では38万人を超えていて、これから7年後には約60万人に増加すると推計されています。認知症は高齢者ばかりではありません。若年性認知症と言って、50歳頃から発症する人が東京都内では4千人と推計されています。

最近の厚生労働省の調査によりますと、全国の認知症の方は65歳以上の高齢者の約15%と言われていて、認知症の人と家族が安心して暮らせるような地域づくりが、これからの課題となっています。

働き盛りの世代を襲う「若年性認知症は、高齢者の認知症に比べて認知度が低いために、気づきにくい場合や、症状に気づいても相談相手が身近に少ないという問題があります。

このような課題に対して地域福祉の向上のために、行政機関と連携してネットワークづくりを進めることになりました。そのために地域にある福祉施設が地域に寄り添いながら、総合的な相談や経済的援助と、高齢者の交流の場づくりなど施設が地域公益活動に取り組むことが義務付けられました。

また、若年性認知症などの対応方法が分らない場合でも、施設が解決のお手伝いをすることも義務付けられています。

〈 認 知 症 の 判 断 基 準 〉

ランク

行 動 判 断 基 準

 

 

 何らかの認知症状が見られることもあるが、日常生活は家庭内

および社会的にほぼ自立している状態で、基本的には在宅で自立

した生活が可能と判断できる状態。

 

 

 日常生活に支障をきたすような症状がしばしば見られ、家庭内

での意思疎通がやや困難となっているが、家族が注意していれば

自立できる状態。

 

 日常生活において意思疎通の困難な状態が日中、夜間にも見ら

れるようになり、介護を必要とする状態。

 

 日常生活において支援をきたす症状や、行動や意思疎通にも頻

繁に困難さが見られ、常に介護が必要とされる状態。

 

 著しい精神症状や重篤な身体疾患が見られ、専門医療を必要と

する状態。

 

楽しみな食事の提供と栄養管理

利用者様に楽しみある食事を提供するために、毎月2回選択食を提供しております。これは給食懇談会において利用者様からのリクエスト料理を伺い給食委員会において季節に応じたメニューを協議し、ご要望に対応した献立作りに努めています。

栄養管理面においては、食欲の低下が見られる方の場合には、それぞれの嗜好に合わせ、例えば「肉の代わりに豆腐」とか「魚の代わりに肉」と言うように「代替え食」を準備しております。

また、食事のほかに補食が必要な場合は、「栄養飲料・栄養ゼリー・牛乳バナナ・ヨーグルト・プリン・桜でんぶ・パン粥」など、個人の嗜好に合わせた補食を提供し、食欲回復につながる食事の提供に努めております。

これから暑い夏に向かいますので、熱中症対策にも注意が必要です。なかでも水分摂取が困難な利用者様には、手作りのレモン水ゼリーを用意し、食欲が出ない時にはシロップ(疾病により提供できない場合もあります。)を掛けるなど、十分な水分を摂取して頂けるよう対応しております。

栄養課

ふれあい納涼会のご案内

下記のとおり開催いたしますのでぜひお出かけください。

 

日 時  平成30年7月21日(土)

     17時~20時30分(小雨決行)

場 所  青梅療育院 駐車場

催し物  子供縁日・模擬店・踊り

介護課から

介護課では介助にて使用するタオル、ビニール袋等が不足しております。

ご不要のタオルやビニール袋がありましたら、ご面会の際にお持ち頂ける と大変助かります。よろしくお願いいたします。

7月の行事計画

7日(土)七夕          
8日(日)給食懇談会             
9日(月)誕生会         
13日(金)選択食         
      迎え火    
16日(月)「海の日」          
      理髪(2階)
      送り火
17日(月)ドッグセラピー(予定)
21日(土)ふれあい納涼会
23日(月)理髪(3階)
27日(金)選択食

8月の行事計画

8日(水)誕生会         
10日(金)選択食         
11日(土)「山の日」       
      納涼模擬店       
20日(月)理髪(2階)                
21日(火)ドッグセラピー(予定)
24日(金)選択食
27日(月)理髪(3階)
29日~31日 施設内全床のワックスがけ

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