平成31年4月号

尊厳を守る介護と生老病死

年々高齢者の寿命が長くなり、いよいよ人生100歳の時代が到来します。介護保険法では基本的な理念として、「介護業務に従事する者は高齢者の尊厳を保持し、可能な限りその有する能力に応じ、自立した日常生活を営むことができるよう配慮して行わなければならない。」と定められています。

介護業務において人権の尊厳が重視されている中で、介護職員の不足状態などによって、特に要介護度の高い方に対してどれだけの人権が守られているでしょうか。これは介護を担う施設や職員のモチベーション(意欲)の問題であると言われています。

もし職員によって虐待行為が発覚しますと、大きな社会問題として報道されることになりますので、絶対に個人の尊厳を守る介護サービスが義務づけられています。しかし利用者様の中には具体的な要求の意思表示が出来ない方が多いために、どちらかと言うと介護者側の一方的な判断になってしまうことが多いといわれています。これを的確に判断して納得のいく介護支援を行うことが、職員としての義務であり、常に日常生活面における行動の変化に注視して業務に専念するよう心掛けています。

毎日の介護業務に対して、ご家族の皆様から「よろしくお願いします」とか、「おまかせします」というお言葉を頂きますが、本当にありがたいと思っております。しかしご家族様の期待としては、むしろ介護のプロである職員を信頼され「しっかり頼みますよ」という激励の言葉と受け止めて、一層の努力をしなければならないと思っております。

仏教の教えに「生老病死」という言葉がありますが、人間が生きていくうえで背負わなければならない四つの苦しみを諭されています。

まず「生きる苦しみ」では、人間が生きていくうえで家族、友達、職場、地域と言った社会生活の中で、それぞれに生きていく苦しみを我慢し、乗り越えながら過ごしてきています。長い人生を歩んでこられた利用者の皆様には、職員にも理解できない程の苦しみを乗り越えられてきた方、今でも病苦に我慢しながら頑張っていられる方の心情を理解してあげ、出来る限り安心した生活の提供に努めてあげなければなりません。

次に「老いていく苦しみ」ですが、人間だれでも年齢を重ねるごとに心身の衰え、体力の減退が出てきます。それぞれに個人差がありますが、やがては老人に近づいていくことになります。いつまでも若さを保とうとしても、体が追いついて行けない時が高齢者の仲間入りです。利用者の皆様はすでにその限界の中に置かれていながら、残された人生を楽しく過ごしたいと願っている筈です。少しでも老いていく苦しみを軽減してあげる努力が介護サービスだと思います。

次に「病と闘う苦しみ」ですが、いつまでも健康が続くとは限りません。事故によるケガよりも内臓疾患などによる長期的な闘病生活の方がつらいし、精神的な苦痛も伴います。利用者の皆様は大半の方がいろいろな疾病に苦しみながら、我慢して頑張って生活されています。少しでも痛みを和らげてあげるために、リハビリに取り組んでいただき、気力を与えてあげることが大切な介護支援であると思います。

最期に「死を迎える苦しみ」です。いよいよ人生の終焉が近づくにつれ、生から死へ向かうむなしさが感じられるようになるそうです。しかし認知症が進行するにつれて死への苦しみは薄れていくようです。いま施設におけるターミナルケア<終末介護>が行われ、残り少ない人生を安楽に過ごしていただくことが、介護サービス提供者としての責務ではないかと思います。

お花見:4/3(水)

集合写真2

今年も天覧山へお花見に行ってきました。

少し肌寒かったですが、お天気も良く、美しい桜を皆さん堪能していらっしゃいました。

4月の行事計画

 3日(水)お花見   
 8日(月)誕生会       
12日(金)選択食       
13日(土)消防訓練      
15日(月)理髪(2階)          
16日(火)ドッグセラピー(予定)
19日(金)買物ハイク(予定)
22日(月)理髪(3階)
26日(金)つつじハイク(予定)
      選択食

5月の行事計画

 5日(日)節句茶話会     
 7日(火)誕生会       
10日(金)選択食       
14日(火)藤橋小学校6年生   
      歓迎会(予定) 
17日(金)買物ハイク              
      選択食       
20日(月)理髪(2階)
21日(火)ドッグセラピー(予定)
27日(月)理髪(3階)
29日(水)利用者レントゲン
31日(金)利用者日帰り旅行
          (河口湖)

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