平成29年4月号

特別養護老人ホーム入所者待機者に関する実態調査から

東京都社会福祉協議会が実施した「特別養護老人ホーム入所待機者に関する実態調査」によりますと、平成２７年４月の介護保険法の改正によって、特養施設への入所対象者が原則として要介護３以上に限定され、さらに８月から年金等の所得によって、一部の方の費用負担が２割負担となるなど、特養施設をこれから利用しようと考えている方の中には、迷いが生じていることにもつながり待機者が減少する要因となっています。

　この２年間の比較では、東京都全体でも特養施設の入所待機者は減少しており、特に多摩西部地域では減少傾向が顕著に表れており、特養施設のベッド有効稼働率が低下している要因の約４３％が、入所待機者数の減少を理由にあげています。また、併設しているショートステイの利用率も６０％程度と低調であり、この状態は現在も続いています。

　待機者が減少した原因として特養施設の増加や、優良老人ホーム、サービス付き高齢者住宅、グループホームなどの増設などがあげられています。

　このような現象は特に多摩西部地域全体に見られ、特養施設入所希望者そのものが減少していると見られています。

　一方で待機者が増加している区部においては、高齢者の増加とあわせ高齢の単身・夫婦世帯での要介護の増加や、生活・介護等に困窮して経済的負担が厳しくなっているという理由などが多く見られます。さらに首都圏では医療介護の人材不足が深刻化しており、施設整備はしたものの人材確保が追いつかず、

介護危機が急速に進みつつあります。

介護保険制度改定への処遇改善要求

東京都高齢者福祉施設協議会の調査によりますと、介護職員の人員配置基準に対し５３％の施設が満たしていないと回答しています。その対策として派遣遣職員を利用しているのが１６. ５％で、次いで職員の超過勤務で対応しているという施設が１６％で年々増加しています。このような状況から介護職員の配置基準を満たしていない施設が増加傾向にあります。

　また、平成２７年４月に改定した介護報酬によって、介護人材不足に悪い影響となっているとの回答が９０％に達しています。これに対して必要な介護職員の新規採用は確保できなかったかについては５１％が「できなかった」と回答し、前年度より１７％増加しています。さらに平成２９年度の新規採用に関して８０％ができないと回答しており、一段と厳しい状況にあることがわかります。

　介護職員を充足していくためには、給与などの処遇改善が必要との答えは８０％に達しており、介護職員を充足させるための必要な施策として、給与面での処遇改善と、東京都と地方との介護報酬地域加算の引き上げのほか、介護の仕事のイメージアップのための取組みを充実させるなどの意見が出ており、平成３０年４月からの第７次介護保険制度改定に向けて、政府へ要求していくことにしています。

年間主要行事予定について

平成２９年度の主な行事予定は日程表のとおり実施いたします。ご家族の皆様方にもご参加頂ければと思います。

お花見：４/５（水）

北田園（福生市）にてお花見を楽しみました。気候の関係で咲き具合は今一つでした。

生活相談員の増員配置について

現在、利用者皆様方の生活全般に関わるご相談や、ご家族の皆様とのご連絡等につきましては、介護支援専門員の宇都宮盛行と、生活相談員の根岸里美が担当しておりますが、業務の多様化に備えるため、５月１日付で生活相談員として、彦田友幸を加えることになりますので、今後ともよろしくお願い申しあげます。

４月の行事計画

５月の行事計画