平成30年8月号

人生の最終段階の多様性

厚生労働省では今年3月に「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」を発表しました。これは終末期医療においても医療技術の向上によって、生命の延長が継続可能な時代になってきていることによるものです。しかし人生の穏やかな看取りという観点から見ますと、延命措置が必ずしも望ましいものなのかと問われています。

 こうした人生の線引きを医療がどこまで行っていくのか。患者と家族と医療との意思決定プロセスの在り方が注目されてきているからです。

 今回のガイドラインの改定では、終末期の医療だけに視野を限定せずに、人生の最終段階を広く捉え、介護支援専門員や介護福祉士など、介護に従事する者も含めた意見を取り入れ、今後の看取りを含めた「人生の最終段階」への対応は、介護施設においても責任の重い判断を負うことが考えられます。

 老人福祉施設はさまざまな人生の多様な最終段階と向き合っています。重度の心身の障害を持って、人生のうちの長い時間を施設で過されている多くの利用者様に対して、一人ひとりの思いや願いを、それがどんな微かなものであっても受け止めて、できる限り納得のいく人生を送って頂くための支援が介護施設に課せられた使命であると思います。

地域包括ケアシステムとは

段階の世代が75歳以上となる2025年(7年後)を目途に、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう住まい、医療、介護、予防、生活支援が、一体的に提供されるために、地域における包括的な介護支援の構築を実現していくことを目的として、平成25年12月に「持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律」が施行されました。

地域包括システムとは、地域の実情に応じて高齢者が、可能な限り住み慣れた地域で、できるだけ自立した日常生活を営むことができるよう医療、介護、介護予防などについての支援を、包括的に確保していく体制づくりを行うことで、介護保険法にもとづいて実施していくものです。

こうした活動には地域ごとの支援を必要とする高齢者の実態を把握することが必要であり、特にプライバシーの問題もあって、社会福祉法人が勝手に行動することができず、行政の関与により特養施設が必要とされる範囲で支援していくことになります。

なお、この事業には公的な財源の支援はなく、原則として社会福祉法人の自主財源によって実施することになりますので、大規模な事業として実施することは出来ないため、個々の支援も限定的なものとなってきますが、地域福祉の充実を図るためにも活動の輪を広げていきたいと思っています。

大災害発生時における地域との災害活動相互応援協定について

近年、東日本大震災や熊本地震等の大規模災害だけでなく、6月には大阪で広範囲な地震が発生するなど、地震のほかに集中豪雨による大きな被害が毎年のように発生しています。

東京都内においても例外ではなく、平成25年10月の大島土砂災害、平成26年2月の大雪による首都圏の交通マヒ、平成28年8月の台風10号による局地的豪雨被害は記憶に新しいところです。また、近年に発生すると予測されている東京周辺地域を震源とする直下型地震や、太平洋側の広範囲な地域に被害が及ぶと予測される南海トラフ巨大地震が発生する可能性が高いと指摘されています。

昔から「災害は忘れた頃にやってくる。」と言われていましたが、地球温暖化による気象変動によって、大災害は平常化して発生するようになってきています。万一災害が発生した場合に避難行動が困難な高齢者に対して、支援を行う地域住民の応援が可能であるのか懸念されています。

こうした緊急事態に対応するために、特養施設と地域住民が連携して、災害発生時における取組みを訓練を通して進めていくことに致しました。そのために「大規模災害発生時における地域との相互応援協定書」を締結しました。その内容ですが、施設入所の皆様の避難対策に対して地域住民の協力をお願いすることとしたり、地域の皆様が被災した場合の避難場所として施設を利用できることや、食糧や医薬品についても、施設が確保している物資の応急的な支援に協力するなど、相互の災害応援体制を図ることにしています。

7月1日には地域住民の皆様の避難訓練に参加して、その際に上記の相互応援協定書について説明を行い、一体的な災害対策が行えるよう徹底を図りました。

七夕:7/7(土)

今年もかわいい園児の皆さんと短冊に願いを込めました。

七夕(H30)

迎え火:7/13(金)・送り火:7/16(月)

おがらを焚いて、亡くなられた利用者様の諸霊を慰めました。

迎え火(H30)

ふれあい納涼会:7/21(土)

今年も大勢の方にお越しいただき、盛大に開催することができました。

納涼会(行列)

7月1日(日)今井三丁目第1自治会との合同消防訓練を実施しました。

一時避難先として青梅療育院に避難し、その後今井三丁目自治会に避難しました。参加者は合わせて60名。自治会館で施設長より災害活動相互応援協定について説明を行いました。

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8月の行事計画

8日(水)誕生会         
10日(金)選択食         
11日(土)「山の日」       
       納涼模擬店       
20日(月)理髪(2階)                
21日(火)ドッグセラピー(予定)
24日(金)選択食
27日(月)理髪(3階)
29日~31日 施設内全床のワックスがけ

9月の行事計画

6日(木)誕生会         
7日(金)選択食         
15日(土)敬老会         
16日(日)八雲神社神輿来院(予定)
17日(月)「敬老の日」              
      理髪(2階)
18日(火)ドッグセラピー(予定)
21日(金)選択食
24日(月)十五夜茶話会
      理髪(3階) 

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